比較
予約システムの無料プランを比較。主要8サービスの実力と限界
無料の予約システムを探している個人店や小さなチームに向けて、STORES 予約や Airリザーブ など8サービスを比較しました。予約システムの無料プランにある件数上限や機能制限を各社の公式サイトで確認しています。無料のままでどこまで運用できるのか、失敗しない選び方の目安まで解説します。
Ifa チーム
「予約システムを無料で使いたい」と探している方の多くは、開業したばかりの個人サロンや教室、あるいは電話と手帳での予約管理に限界を感じ始めた小さなお店の経営者でしょう。日本には無料プランを掲げる予約システムが多く、始めること自体は難しくありません。ただし無料には必ず条件があります。月あたりの予約件数の上限や機能の制限は、営業が軌道に乗った頃にちょうど効いてくるのです。この記事では Ifa のチームが、無料プランのある主要7サービスと、無料プランを持たない私たち自身の製品をあわせて比較します。
比較の方法
すべてのサービスを、個人店の経営者が実際に困る順番で、同じ5つの基準で見ています。
- 予約受付。 予約ページの作りやすさ、スタッフごとの受付、空き枠の管理まで無料でできるか。
- 顧客管理。 誰がいつ来て何を受けたか、という履歴と顧客情報をどこまで持てるか。
- データの入出力。 手元の名簿を取り込めるか、そして将来ほかのシステムへ移るときにデータを取り出せるか。
- 料金モデル。 無料プランの範囲と、有料化の条件。本記事では具体的な金額は書かず、料金の仕組みだけを説明します。
- 個人店との相性。 経営者ひとりで設定から運用まで回せるか。
各サービスの内容は2026年9月2日時点で各社の公式サイトを確認したものです。仕様は変わるため、契約前には必ず公式の最新情報をご確認ください。
STORES 予約
STORES 予約は、サロンや教室、フィットネスなど幅広い業種で使われている予約システムです。予約受付から事前決済、月謝や回数券の管理までを一つにまとめており、Zoom や Googleカレンダー との連携も用意されています。顧客台帳と来店履歴も自動で残ります。
無料プランの制限は明確で、2026年9月時点で月間の予約件数は50件まで、予約ページは2つまで、スタッフ登録は不可とされています。月50件は週の予約が十数件を超えると届いてしまう水準なので、無料はあくまでお試しと考えるのが現実的です。有料は事業規模に応じた月額の段階制で、件数の上限も段階的に広がります。
RESERVA
RESERVA は導入業種の幅広さをうたう予約システムで、店舗だけでなく施設や自治体の予約にも使われています。予約ページの公開、顧客管理、事前決済といった基本がそろい、無料から始められる料金体系を掲げています。
料金は無料プランの上に複数の有料プランが重なる段階制で、無料プランには予約件数や利用できる機能の制限があります。上限の具体的な数値は本記事では挙げません。検討する場合は、月間の予約件数の上限と、リマインド通知や決済などの機能がどのプランから使えるかを、公式サイトで直接確かめることをおすすめします。
Airリザーブ
Airリザーブ はリクルートが提供する予約管理システムで、Airレジ など同社のレジや決済のサービスと組み合わせられるのが特徴です。時間を区切って受け付ける事前設定型と、顧客が自由に時間を選ぶ自由受付型の2種類のカレンダーがあり、業態に合わせて選べます。
無料プランの考え方が他社と少し違い、2026年9月時点で予約件数には上限がありません。その代わり、リマインドメールや予約項目のカスタマイズ、Googleカレンダー 連携といった機能は有料プランからで、無料のサポートはメールのみです。予約数が多くても機能は最小限でよい、というお店には相性のよい設計です。
Square 予約
Square 予約は、決済サービスの Square が提供する予約管理です。予約ページ、メールでのリマインド、スタッフ管理、そしてカード決済やレジ機能が最初から一体になっており、会計までを一つの仕組みで済ませたいお店に向いています。
2026年9月時点で無料プランに予約件数の上限はなく、制限は1アカウント1店舗までという形です。有料プランは店舗ごとの月額制で、決済の利用時には所定の決済手数料がかかります。無料の範囲が広い一方、顧客管理は決済履歴を軸にした作りなので、施術記録やカルテのような業種特有の情報を細かく持ちたい場合には物足りなさが出てきます。
freee予約
freee予約 は会計ソフトで知られる freee のグループが提供する予約システムです。カレンダーでの予約受付、確認メールとリマインドの自動送信、来店履歴やメモを含む顧客管理がそろい、Instagram や LINE からの導線も作れます。
2026年9月時点で、無料のスタータープランには予約件数の上限がないと案内されています。有料のビジネスプランで機能が広がる二段構えで、事前決済を使う場合には決済手数料がかかります。無料の範囲が広く個人事業には始めやすい一方、多店舗や複雑なスタッフ運用を前提とした作りではない点には注意が必要です。
MOSH
MOSH はお店というよりも、ヨガ講師やコーチ、教室の先生といった個人のサービス提供者に向いたプラットフォームです。予約と決済に加えて、月額制のサブスクリプション、会員サイト、メッセージ配信までを一人で運営できるように作られています。
料金は独特で、基本料金のかからない FREEプラン から始められ、サービスが実際に売れたときに手数料が発生する成果連動の仕組みです。2026年9月時点の公式サイトでは、ランディングページや会員サイトなど一部の機能は規模や用途によって月額の有料プランが必要になる場合があると案内されています。固定費を持ちたくない個人には合理的ですが、店舗の席や設備を管理する用途には向いていません。
SelectType
SelectType は、予約システムとホームページ作成を組み合わせたサービスです。業種別のテンプレートが170種類以上あり、教室、サロン、イベントなど形の違う予約を同じ仕組みで受け付けられます。フォーム作成や顧客管理、決済にも対応しています。
無料プランは期間の制限なく使い続けられますが、広告が表示され、商用利用や広告の非表示、先の日付までの予約受付、複数スタッフでの運用といった部分は有料プランの領域です。料金は機能ごとの段階制で、必要な範囲だけを有料化できる柔軟さがあります。テンプレートから自分で作り込むのが苦にならない方に向いたサービスです。
Ifa
最初に正直に書きます。Ifa(私たちの製品)には無料プランがありません。しかも現在はプレローンチで、ウェイトリストに登録し、提案内容のプレビューを確認してから支払う、という流れです。「今すぐ無料で予約を受けたい」という本記事の読者の第一のニーズには、Ifa は応えられません。
開示:Ifa は本記事で比較しているツールのひとつを提供する企業です。その分、他社より厳しめに評価しています。
Ifa は予約専用のシステムではなく、業務全体を載せるワークスペースです。業務内容を普通の言葉で説明すると、業種に合わせた顧客レコード、ビュー、ワークフローの案が提示され、確認してから形になります。予約については、Ifa が作成する予約ページに加えて、連携したチャネルでのチャット予約や店舗側での手動予約に対応し、確定前に空き状況と重複のチェックが入ります。リマインドは定型文の自動送信ではなく、送るタイミングと内容を店舗が定義するワークフローとして組みます。手元の名簿は Excel や CSV から、重複と日付の確認を挟んで取り込めます。仕組みの詳細はIfa の仕組みで説明しています。
弱点も明確です。Googleカレンダー などの外部カレンダーとの同期はありません。請求と決済の機能は計画中でまだ提供しておらず、請求ツールは当面そのままお使いいただく前提です。実績も上記の各社に比べれば浅く、無料で試せない以上、比較検討の土俵にすら乗らない方が多いことも理解しています。それでも、予約の前後にある顧客管理や業務の流れまで一つにしたい方には、日本語のトップページから検討いただく価値はあると考えています。
一覧で比較
| サービス | 予約受付 | 顧客管理 | データ入出力 | 無料プラン |
|---|---|---|---|---|
| STORES 予約 | 幅広い業種の予約と事前決済 | 顧客台帳と来店履歴 | 上位プランで広がる | 月50件、ページ2つまで |
| RESERVA | 業種の幅が広い | 基本的な顧客管理 | 公式サイトで要確認 | 件数と機能に制限あり |
| Airリザーブ | 2種類のカレンダー | 顧客情報と履歴 | 出力は上位プランから | 件数無制限、機能で線引き |
| Square 予約 | 決済と一体の受付 | 決済履歴が軸 | 決済側との連動が中心 | 件数無制限、1店舗まで |
| freee予約 | 導線作りが手軽 | 履歴とメモを保持 | 個人規模なら十分 | 件数上限なしの案内 |
| MOSH | 個人向け、サブスク対応 | 会員管理が中心 | 個人利用が前提 | 基本料なし、成果連動 |
| SelectType | テンプレートが豊富 | 顧客管理と会員機能 | フォーム連携あり | 広告付き、機能制限あり |
| Ifa | 予約ページとチャット予約、重複チェック | 業種に合わせたレコード設計 | 確認付きインポートに対応 | 無料プランなし |
選び方
無料で始めるなら、まず月間の予約件数を数えてください。月50件に届かないうちは STORES 予約の無料プランでも回りますし、件数が多く機能は最小限でよいなら Airリザーブ、決済まで一体なら Square 予約、固定費ゼロの成果連動なら MOSH、という順番で候補が絞れます。美容室やネイルサロンのように施術履歴やカルテを大切にしたい業種では、予約の裏側にある顧客管理の深さを先に確かめてください。この観点は美容とウェルネス業種向けの解説にまとめています。何を選ぶにしても、顧客データを後から取り出せるかは契約前に確認してください。無料プランの本当の代償は、多くの場合、乗り換えるときに払うことになるからです。
よくある質問
完全に無料で使い続けられる予約システムはありますか?
あります。ただし条件付きです。2026年9月時点では、Airリザーブ や freee予約 のように件数無制限の無料プランを掲げる例もありますが、リマインドや連携などの機能、サポート、店舗数のいずれかに制限が置かれるのが普通です。事業が育つほど無料の枠から出やすくなる、と考えておくのが安全です。
無料の予約システムはなぜ無料なのですか?
多くは、事業が育ったときに有料プランへ移行してもらうための入口として無料プランを用意しています。ほかに、決済手数料や販売時の手数料で収益を得る形、広告を表示する形もあります。無料の理由を知っておくと、どこで制限に当たるかを予想しやすくなります。
美容室の予約システムを無料で始めるならどれがいいですか?
件数が少ないうちは STORES 予約の無料プランが定番の入口ですが、月50件の上限には早めに届きます。美容室では予約そのものよりも、施術履歴や次回提案につながる顧客管理が経営の差になりやすいため、無料期間のうちに顧客情報をどこまで残せるかを確かめておくことをおすすめします。
無料プランから有料プランに変えると予約データは引き継げますか?
同じサービス内でのプラン変更なら、通常はデータはそのまま引き継がれます。注意が必要なのは別のサービスへ移る場合で、顧客や予約履歴の書き出しに対応しているか、どの形式で出せるかはサービスごとに差があります。移行の可能性が少しでもあるなら、書き出し機能の有無を最初に確認してください。
予約管理システムを比較するときは何を見ればいいですか?
料金表の前に、自分のお店の一週間を思い浮かべてください。予約の受け方、リマインドの送り方、顧客情報の残し方、そして繁忙期の件数です。その流れを無料プランの範囲で再現できるかを試し、再現できない部分がどの有料プランで解決するのかを確かめる、という順番が失敗の少ない比較の仕方です。
最終更新日:2026年9月2日。